ルーフトップ太陽光発電を導入
スチールケースは、創業以来100 年もの間、人間と社会、地球を守ることを経営の最重要課題のひとつとして位置づけてさまざまな取り組みを推進してきました。その一環として、2021 年、太陽光発電の最初の工場として、インドのプネ工場(SMP)に太陽光発電 (PV) システムを導入しました。
多国籍企業が次々とイノベーションハブを開設するインドのバンガロール。当社は2008 年に販売拠点を設立して以来、市場の急激な成長を目の当たりにしてきました。その後、2012年には、ビジネス環境への俊敏な対応とCO2排出量の削減を加速させるために、製品設計拠点をインドへと拡大し、地域社会により適した製品とサービスの提供に努めてきました。
現地での不動産業者や技術面での専門家と緊密に連携し、2021 年には初のルーフトップ型太陽光発電を導入し、本格的運用を開始しました。
インド工場の運用エンジニアリング担当マネジャーであるアビシェーク・デシュムクは、工場の 2 つの施設での段階的な実施プランを立案。地元の優良業者の選定から各種法的手続き、設計、エンジニアリング、調達、設置、安全管理体制にいたるまでのすべてを取りまとめました。
「スチールケースは、ESG経営の一環として、グローバルレベルでのカーボンニュートラル宣言を表明し、2030 年には自社の排出量を上回るCO2を削減するカーボンネガティブを目指しています。まさに今回の導入は、環境にも優しい働き方に向けてのグローバルな企業ビジョンを従業員に発信し、目標を共有することでの士気の向上にもつながっています。」とデシュムクは語っています。
インドのプネは、年間の平均気温が 19 °から 33 °C という一年中暑い半乾燥地域で、モンスーンの季節でも太陽光発電に適した地域です。6 ヶ月の調整期間と 2,000 時間にも及ぶ作業時間を経て、ようやく2021 年 5 月に発電に成功しました。
「当社の革新的システムのリアルタイム監視装置によって、発電量と消費量を的確に把握することができます。つまり、エコシステムを包括的に把握し、改善できる領域を特定することができるのです。」とデシュムクは述べています。
また、CO2削減への取り組みは他の部門にも加速度的に普及しています。「ディーゼル輸送から天然ガスを燃料とするトラックへの変更、よりエネルギー効率の高い機械への投資、工場全体の照明をLEDに変更するなどさまざまです。」
スチールケースの社長兼CEO である サラ・アームブルスターはこう主張します。「日々の事業活動をいかに展開するかがより良い未来をカタチづくる上で重要な役割を果たすものと私たちは考えます。そして、それは一人ひとりが耳を傾け、学び、行動を起こすことから始まります。私たちは、その実現に向けて野心的な指標を掲げ、着実に歩みを進めています。」
会計年度を通じて、自社事業でのカーボンニュートラルを維持しただけでなく、2030 年までにはCO2排出量を50%削減するという目標に向けて大きく前進しました。その目標のひとつがドイツのローゼンハイムとインドのプネにある製造施設での太陽光パネルの設置でした。プネ工場の太陽光発電は消費電力の50% を占めています。
数字で見る歩み
493
太陽光パネルを設置
40-50%
消費電力に占める太陽光発電
192
年間のCO2削減量(トン)2
2,000
作業時間