大学の講義ホールを変革する
The LearnLab was the first of the two spaces to be created and it helped pave the way for the AHA! space, but it faced an initial challenge: UF’s need — as at all institutions of higher education — to hold down the amount of real estate allocated per student.
フロリダ大学—米ゲインズヴィル
「教育には2つの側面があります。世界でも広く定着している情報や知識取得を目的とする講義型学習に対して、自己観察と知の合成と構築を目的とする開発型学習があります。私たちはこれらの2つの手法をバランスよく図りながら、知識の取得だけでなく、情報がない場合の問題解決やイノベーション力をも考える必要があります。」とフロリダ大学のインテリアデザイン学部の助教授であるJason Meneely氏は語ります。
教育現場におけるフロリダ大学の教育哲学は明らかです。この思考方法を提示し、学生と教員、情報や他学生との間のコミュニケーションバリアを破るアクティブラーニングスペースとは:
- 建築、デザイン学部での従来の教室を変換したmedia:scapeを核に置いたLearnLab教室
- ジャーナリズムとコミュニケーション学部での、閉じられた空間からより開放的でコミュニティ的雰囲気を持つブレイクアウトルームやエレベーターロビー空間
学生のエンゲージメントの向上と大学生活の質を高める
LearnLabは開発した2つのスペースのうちの一つで、「あっ!」という閃きの体験を生み出すことに貢献しました。しかし、当初のフロリダ大学の課題であり、多分すべての高等教育機関が直面する問題がある、学生当たりに割り当てられる不動産スペースをいかに最小になるかということでした。
「このような定量的査定に加え、学習環境の質的測定が極めて重要です。スペースは学生と教授、学生同士を上手くつないでいるか、学習意欲を掻き立てる環境であるか、クラスが必要とする指導法で授業が果たして可能か、学生同士のグループ学習ができるか、固定された机とイスに座って、講義を聞くだけの授業しかできないようなレイアウトかどうかなど、様々な観点から査定されることが必要です。もし、講義の部屋しかないとしたら、アクティブラーニングをそれほど必要としていないことになります。」
設置された4台のmedia:scapeはそれぞれに最大6個の電子デバイスに接続でき、2台のフラットスクリーンを装備でき、学生をテーブルの周りに集わせる仕掛けとして機能します。また、天井高までのの壁付けマグネット式ホワイトボードや4台の異なる表示ボードによって、部屋にいるすべての人はコンテンツにストレスなくアクセスできます。学生と教員たちの議論も活発になります。
「5万人もの学生たちがキャンパスに通っています。LearnLab教室で少人数でのグループで学習することで、コミュニケーションはより活発になり、学習意欲は高まります。教えるものとして学生たちにより影響を与えられ、学生たちもその環境の中で学びたいと思うのです。」とインテリアデザイン学部の教授であるMargaret Portillo氏は述べています。
「LearnLabは同大学での優れた学習体験を提供することに対する長年にわたる努力の表れです。それはデザイナーという立場から言うと理想的で、建築とデザインはまさに共同の作業で、そのことを学生たちにも学んでほしいと思います。」と建築デザイン学部の教授であり、学部長であるChristpher Silver氏は述べています。
LearnLabは同カレッジでの優れた学習体験を提供する好例として
建築デザイン学部のLearnLab教室は5つのコースで使用されていますが、頻繁にスタジオコースのブレイクアウトのスペースやセミナーやイベントにも活用されることがあります。正式には週26時間と限定されていますが、ほぼ予約は埋まっています。
「学部から聞いていましたが、いつも予約が一杯です。少なくともあと2つはLearnLabが必要です。」とSilver教授は言います。
旧態依然の教育スペースを改革する
LearnLab教室はジャーナリズム&コミュニケーション学部のためにデザインされた学習スペースを活性化したことは間違いありません。「今日の学生たちのスキル取得は急務です。そこでの課題は与えられた時間内にどうそれを実現するかということです。そして、その答えはグループ学習です。」と語るのはDavid Carlson教授です。
学部は3階の2,500スクエアフィートのスペースを持ち、そこには一つのオープンな教室とmedia:scapeセッティングが装備された小さめの部屋が4つあります。
「アハ!コ・ラボ」スペースに入ると、学生たちはすでにグループで学習をしていました。このスペースの凄さは学生のマインドと学習する意識を変化させる力があるということです。」と語るのはPR学部のCarlos Molleda教授です。
学生が居たいと思える教室づくり
「授業が終われば、学習は終わりということはもはやこのスペースではありません。学生は授業が終わっても、スタディホールで、共有エリアで、プロジェクトスペースで、ブースや小テーブルでのグループエリアでと教室と同様の環境を提供する「アハ!コ・ラボ」スペースで学習を継続させることが出来るのです。」とMeneely教授は語ります。
「私は大学の多くの場所で教えましたが、これほどの反響があったことは初めてです。出来ればすべての教室がこうであったらと思います。」と言うのはPR学部の教授であるAnna Christiano氏です。
また、彼女はこう指摘します。学生たちは大学で一緒になって複雑な問題をどう解決するかを学ぶだけでなく、専門的スキルや卒業後も長く続く人間関係を築いているのです。このスペースはコミュニティとしての意識を植えつけることから、学生たちは、会って、一緒に作業して、話して、グループ/一人で学習する行動がすべて自然発生的に起きています。コミュニティとしての意識はその後の彼らの人生でも続き、その人間関係は将来、友人として、また、同僚としての関係へと変化していくのです。」
「このスペースはコミュニティという意識を植えつけ、それはその後の彼らの人生でも長く続くことになります。」
スペースがいかに学習指導を変革できるか
media:scapeが装備されたLearnLab教室と「アハ!コ・ラボ」スペースの両方で先端テクノロジーが導入されているにも関わらず、学生や学部関連者はツールそのものよりも、授業内容により深く入り、コミュニケーションが活発になることに驚いています。それはまさにテクノロジーが学習スペースに上手く融合していることに他なりません。
Meneely教授は学生に対して、壁をデスクのように活用するように言いました。「私は学生たちが壁の表示ボードをデスクの縦の延長スペースとして、自分の頭の中の思考を表すツールとして活用するように頼んだのです。そうすると内容は毎日進化し、学習へのアプローチ方法、討論や個人の集中ワークの必要性、個々の学生に対するサポートのタイミングなどが明確に分かるようになりました。」
数字での実証
指導アシスタントであるPam Driza氏はデザインイノベーションという人間主体のデザインと創造型問題解決法を教える授業を毎週2クラス担当しています。その授業にはインテリアデザインの専攻学生だけでなく、サイエンスとアートの学生たちも参加しています。授業は週2回で、毎火曜は黒板が正面にあり、タブレット付き机が整然と並ぶ白い壁に囲まれた旧態依然とした教室で、毎木曜はmedia:scapeが装備されたLearnLab教室で、同じ学生、同じ学習指導のもとに行われています。
「面白いことに、出席人数が違いました。従来の教室の火曜クラスは42名の学生の内、平均していつも3-5名は欠席します。」
「しかし、LearnLabの木曜クラスでは欠席者は一人もいません。」
Driza氏は教える立場とデザイナーの経験からLearnLabをこう評価しています。「教室は学習指導方法によって変化できるように柔軟性を備えていることが理想です。会話に拍車をかけ、学生たちがお互いにアイデアをホワイトボードに書きながら、自分たちがスペースを自由に活用していることが重要なのです。」
建築デザイン学部 + MEDIA:SCAPE LEARNLAB教室 (数字データ)
800スクエアフィート
24-32席数
4 台のmedia:scapeセッティング(72 x 60 インチサイズテーブルと2台のディスプレイ)
24 media:scape PUCK(一台につき6個)
4台の天井高マグネット式ホワイトボード
4台の短焦点プロジェクター
1台のenoインテラクティブホワイトボード(スケッチ注釈可能)
ジャーナリズム&コミュニケーション学部、アハ!コ・ラボスペース (数字データ)
2,500スクエアフィート
30席数(オープン教室/学習・ブレイクスペース)
4台のmedia:scapeセッティング(個室、6-8名収容)
1コラボレーションキッチン(コーヒー自動販売機付き)
1台のスタンディングテーブル(10名収容)
2台の短焦点プロジェクター
9台のマグネット式ホワイトボード
University of Florida
Gainesville
OEC Business Interiors, Inc.
Gainesville, Florida
January 2014