「チョイス」 できる魅力
人間が欲しているのは、よりパーソナルな体験である。私たちは心に浮かんだアイデアや嗜好が何かを創り上げていく感覚に価値を置いている。
人はよく言う。「これは私のためのモノ」、さらに「私にとっては大切なモノ」と。職場において、私たちが目指しているのは、人間の個性を表現するために設計され、選別された、まるであつらえたような特別な家具やアイテムが混在した空間である。
Steelcaseのブランドであるturnstoneのグローバルデザインのディレクター、Markis McKenna氏は新製品Bassline(ベースライン)テーブルについてこう語っている。「私たちの目標はたった一つしかない製品を千単位で作ることでした。自分たちのデザインはあくまでも脇役で、ユーザーの個性を前面に出そうとしたのです。」
Basslineテーブルは、音楽のジャンルでそのテンポを決めるベースラインが作り出す独特なリズムから着想を得ている。ほぼどんな特注トップも含め、豊富なトップや脚の中からのチョイスが可能で、毎回ユニークなテーブルをつくることができるパーソナル化を見事に実現している。
Steelcaseのブランドであるturnstoneのグローバルデザインのディレクター、Markis McKenna氏は新製品Bassline(ベースライン)テーブルについてこう語っている。「私たちの目標はたった一つしかない製品を千単位で作ることでした。自分たちのデザインはあくまでも脇役で、ユーザーの個性を前面に出そうとしたのです。」
Markus MckennaDirector of Global Design, turnstone
turnstoneとSteelcaseは共同で、例えば、納屋の扉からバスケットボールコート、大理石からマンホールの蓋まで周りにあるあらゆるモノから特注テーブルトップになり得るモノを探した。それぞれがユニークな特性を持ち、自然という不完全さやスタイルの多彩さを表現していた。
「私たちはテーブルの脚を意図的に目立たないように、ほぼ見えないように設計し、テーブルトップを際立たせることを目指したのです。それにユーザーがどんな意味を見出すかは別として。」とMcKenna氏は語っている。
パーソナルなつながりを構築する
turnstoneのデザイナーであるYuka Hiyoshiさんは、職人技、インスピレーション、パーソナル化についてこう語っている。
turnstoneブランドのシニアインダストリアルデザイナーであるYuka Hiyoshiさんは、日本で生まれ育ち、狭く限られたスペースの中で生活することに慣れていた。 「ニューヨークに住んだ時に、私は建築的な自由度をあまり感じなかったのです。狭い空間には多くのものを置くことはできないので、そのモノに対する私の意識が空間そのものを非常にユニークなものにしました。」と彼女は説明する。こういった経験によって、自分が所有したり、つくりだすモノに対するパーソナルなつながりが培われ、それに非常に価値を見出すことになる。
このパーソナル化はデザイナーである彼女がBasslineで実現した機能でもある。 「ユーザーは自分のスペースに置くテーブルに好みのトップを使うだけという簡単なものです。」
彼女が信じているは、人間の自分を表現したいという本能的欲求で、パーソナル化への強烈な渇望を実現することにあった。「私はオーダーメイドの仕立て屋である夫から多くの着想を得ました。職人技やそのこだわり、彼ならではの視点に本当に助けられています。」
Basslineのテーブルトップは、ユーザー中心のアプローチで顧客を満足させることになる。 「それは工業デザインとハンドメイド要素のバランスです。無限に広がるテーブルトップのチョイスによってアート感や創造性、本物感が生まれてきます。Basslineはこの2つのカテゴリーが見事に融合した傑作品なのです。人々は本当に自分にとって意味のあるモノを渇望しているのです。Basslineに自分の気に入ったテーブルトップを使用することで個性を表現できるのです。」