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クリエイティブ・シフト

創造型ワークへのシフト:「場」+「 テクノロジー」+「人」21世紀型問題をどう解決するか

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「アイデアはニューエコノミーの通貨となる。」

という言葉は15年前の2002年に「The Rise of the Creative Classクリエイティブ資本論」を執筆した経済学者で社会科学者であるRichard Florida氏によって提唱された。

Florida氏は、創造型ワークは純粋に造形表現力だけではなく新たなアイデアの生成や複雑な問題解決にもつながると主張した。彼は「創造性」とは今後の人間の成長や企業の繁栄、社会の発展のためには重要なスキルで、都市や企業が積極的に推進すべきものであると強調する。

デザイン思考は、デザイナーが問題解決に使うものと同じクリエイティブ戦略を採用するという考え方で、同時期に多くの支持を得た。創造型ワークに関するアイデアが多くの会話を生み、Florida氏の著書は議論を巻き起こした。その当時、企業リーダーたちは創造的成果に対して全く聞く耳を持たず、より効率的、よりスリム化、よりグローバル化ばかりに関心を寄せていた。

The Creative Shift

今日、「創造性」という課題は、すでに幾つかの分野ではその時期が到来していると考えられている。Florida 氏が提唱したように、繁栄している。いくつかの不況の時代の中、支出を抑えながら生きてきた人々は、働く意義や目的をより深く理解しながら、その「創造性」という筋力を発達させてきた。一方、最近の大卒は、ベージュのパネルに囲まれた席に座って単調な仕事をし、給料をもらうだけでは満足しない。これが企業に新たな人材を引きつける人材登用戦略を見直すきっかけになっている。

The Creative Shift

今日、「創造性」という課題は、すでに幾つかの分野ではその時期が到来していると考えられている。Florida 氏が提唱したように、創造型ワークのための素晴らしい環境を育んだ都市が世界中で繁栄している。いくつかの不況の時代の中、支出を抑えながら生きてきた人々は、働く意義や目的をより深く理解しながら、その「創造性」という筋力を発達させてきた。一方、最近の大卒は、ベージュのパネルに囲まれた席に座って単調な仕事をし、給料をもらうだけでは満足しない。これが企業に新たな人材を引きつける人材登用戦略を見直すきっかけになっている。

「創造性とは直線型プロセスではありません。それは予測不可能で、さまざまな活動のリズムを持ち、収束的かつ拡散的思考を必要とします。」

James LudwigVice President, Global Design, Steelcase

「創造性」を理解する

しかし、多くの企業では、「創造性」を自発的に推進しようと動きには至っていない。Adobeが2016年に実施したクリエイティビティに関する意識調査によると、ほとんどの経営者は、組織としての「創造性」は不十分で、ほとんどの従業員は「創造性」に欠けていると回答している。「創造性」とは決して普遍的な神話のように特別な才能を持った人だけが体験できるものではない。創造型ワークは、条件が正しければ、誰もが参加できるプロセスなのだ。

SteelcaseとMicrosoftは、企業が創造型ワークに取り組もうとする際に直面する課題について、深い議論を重ねた。それは、スペースとテクノロジーは両方共が役割を担い、深く関わっていることを前提とし、「創造性」がどう起こるかについてのインサイトを導き出すことから始まった。

「創造性とは直線型プロセスではありません。それは予測不可能で、さまざまな活動のリズムを持ち、収束的かつ拡散的思考を必要とします。」と語るのはSteelcase 社のグローバルデザイン&プロダクトエンジニアリング担当副社長のJames Ludwig氏だ。

直線型ワーク:業務は分割されながら遂行されていく
創造型ワーク: 人とアイデアは離れ、集まり、それを繰り返す

「創造性は、新たなものが出現する際の包括的なプロセスです。」と語るのはMicrosoftデバイスのジェネラルマネジャーであるRalfGroene氏だ。「 創造性が仕事の中心になるにつれ、私たちの仕事はますます重要になっています。情報端末やクラウドテクノロジーの発展によって、仕事はオフィス以外でもできるようになりました。しかし、創造型ワークに対するニーズや要望が再び私たちをオフィスに引き戻すことになるのです。

しかしながら、問題は、創造的になる職場を誰もが望んでいるにもかかわらず、大部分の人は自分に「創造性」があるとは思っていないことだ。ではどうすればいいのか。それには収束的/拡散的思考の時間をバランス良くとり、創造型ワークの様々な活動をサポートする多種多様なスペースとテクノロジーを提供することである。最近のSteelcaseとMicrosoftの共同調査では、より創造的になるためには、思考する時間と邪魔されずにひとりになる時間をもっと持てることだと回答する人が多い。

「個と他者とのコラボレーションの間を自由に行き来できるようにすることがワーカーをサポートすることです。つまり、問題についてグループで考え、そして、ひとりになってこれらのアイデアを孵化させるというようなリズムを持たせることです。」と語るのはSteelcase のWorkSpace Futuresグループの担当副社長であるDonna Flynn 氏だ。


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The Creative Shift
メーカー・コモンズ(Maker Commons) アイデアの共有や迅速なプロトタイプの製作には創造型ワークは欠かせない。このスペースは会話や試作、集中といった作業を素早く切り替えられる環境を提供している。

グループワークスペースを増やすことに多くの企業が投資をしているが、創造型ワークの中のコラボレーションとなると決して積極的ではない。多くの企業リーダーたちは、グループコラボレーションのために適切なスペースを提供していると思っているが、Steelcase / Microsoftの共同調査によると、グループやチーム用のスペースが創造型ワークには最適な「場」であると答えたのは回答者のわずか25%である。

「私たちは最終的に人々が集うことに大きな価値があることを実感しています。」とGroene氏は言う。「人々はもはや書類や電話、コンピュータがある、ノートパソコンが会社のネットワークに繋がっている場所としてのオフィスは必要としなくなっています。今、再び人々がオフィスに集まる理由は、そこが個々の情報やアイデア
を共有しあいながら協働し、新たな価値を見出し、様々な思考モードやコミュニケーションをサポートし、最高の仕事をこなせる「場」であるからなのです。」

そして、「創造性」とは、本質的には問題を解決することでもあるのだ。それは決して簡単ではなく、反復的で乱雑さが伴う。創造型ワークには身体的、認知的、情緒的にも多くのことが求められる。この多くのニーズをサポートするには、今までのようにひとつのソリューションでは対応できないのだ。

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フォーカス・スタジオ (Focus Studio): 創造型ワークには、他者と共有する前にアイデアを孵化させる「場」、つまり、ひとりになって集中し、素早く2人でのコラボレーションに移行できることが要求されます。

「今、企業はその旧態依然としたオフィスの姿から、まるでクリエイティブスタジオにも似た職場環境に向かおうとしています。それは働く人をサポートする多種多様なスペースや仕事をより容易にするテクノロジーが装備された環境です。」

James LudwigVice President, Global Design, Steelcase

職場で「創造性」を育てる

SteelcaseとMicrosoftは、働く「場」を通して、いかに企業が創造的成果を上げていくかについて共同で取り組んでいる。「創造性」を加速させることを目標に、まずはそこで働く人々の行動様式や創造型ワークの様々なワークモードを把握し、「場」と「テクノロジー」がどうそれを支援していくかを明確に描いている。

The Creative Shift
アイディエーション・ハブ(Ideation Hub) ハイテクなスペースは、分散したメンバーも含むチームメンバー同士がアイデアを共同で生み出し、試行錯誤し、共有することで、より積極的で公平な共創造を促します。

Ludwig氏はこう語る。「それはデジタルとリアルの交差、つまり、必要とされるときに適切な場と適切なテクノロジーがあるということです。今、企業はその旧態依然としたオフィスの姿から、まるでクリエイティブスタジオにも似た職場環境に向かおうとしています。それは働く人をサポートする多種多様なスペースや仕事をより容
易にするテクノロジーが装備された環境です。

The Creative Shift
Duo Studio:ペアでの作業は創造型ワークには不可欠です。このスペースでは1人はもちろん、肩を並べながらの信頼関係を築く2人での共創造も可能で、リラックスしながらエネルギーを補給し、他の人を招いてレビューしてもらう「場」としても利用できます。

「今までは、テクノロジーは必ずしも創造プロセスの初期段階に組み込まれていたわけではありません。これは働く人やチームにとっては明らかな損失なのです。例えば、頭の中に浮かんだ何かを不完全でもホワイトボードに書き、同僚に意見を聞くことができます。コンピュータは通常その作業プロセスの後半に入ってきます。しかし、現在、テクノロジーはそのプロセス全体を通して、人々の思考を増幅するツールになってきています。そして、安心なセキュリティ対策と光速度を備えた環境の中で人々はどこからでもコンテンツにアクセスできるのです。」とGroene氏は説明する。

クリエイティブ・スペース

SteelcaseとMicrosoftは、「創造性」に向けての変革をより加速させるために、創造型ワークの多様なワークモードを念頭にエコシステムのように相互に依存し作用しあうスペース、「クリエイティブ・スペース(Creative Spaces)」を共同開発した。それは、外部からの邪魔がない個人ワーク、ペアでのアイデア出し、グループとしてのソリューション立案、論理的アイデアの推論、思いを巡らせる拡散的思考を可能にするスペースである。そこは信頼を構築し、熱意を持って新たな発想を試してみようと感じられる「場」でもある。まず、今回発表されたのは、デザイン性と素材を駆使した創造型ワークを可能にするパフォーマンス向上を目指した「場」のコレクションである。

「未来を支えるのはアイデアです。アイデアをどう創造し、特定し、育成し、具現化するのかで価値創造が決まります。スペースとテクノロジーは摩擦や障害になるのではなく、問題解決のためのツールになりえるのです。スペースとテクノロジーは融合することで、仕事を支え、人々のウェルビーングをサポート出来るのです。そうすることで、そこでの働く体験はよりスムーズになります。アイデアの中心に「場」と「テクノロジー」を据えること、その結果、アイデアが組織中に溢れる環境を実現できます。」とLudwig氏は主張する。

レスパイト・ルーム(Respite Room)創造型ワークには、孤独な時間や個としての思考タイム、そして、活発なグループワークをバランス良く組み合わせるなど複数の脳モードが要求されます。

エコシステムとしての「クリエイティブ・スペース(Creative Spaces)」

SteelcaseとMicrosoftは、「創造性」に向けての変革をより加速させるために、創造型ワークの多様なワークモードを念頭にエコシステムのように相互に依存し作用しあうスペース、「クリエイティブ・スペース(Creative Spaces)」を共同開発した。

これらのスペースの特性は下記に分かれる。

プライバシー: 音響、視覚、区分、心理
姿勢: 座る、立つ、ソファに座る、腰掛ける
近接性: 人と人、人とツール + テクノロジー

Maker Commons

姿勢:
座る、立つ、ソファに座る、腰かけるなどの多様な姿勢をサポートし、仕事に没頭しながら、身体を動かすことを促します。

プライバシー:
Brody® Worklounge (ブロディ・ワークラウンジ)は、オープンな執務環境でのプライバシーや集中を考慮した、電源、収納、照明が統合されたミクロ環境を創り出します。 オープンな環境の中に設置されるこのスクリーンで囲まれたミクロ空間は、Surface®Pro 4でスケッチしたり、ノートを取ったりなど、ひとりでのプライベートな時間を提供します。

近接性:
多様なスペースの中心に位置するこのスペースは、アイデアを生み出し、カタチにしていく恊働の「場」。創造型ワークのプロセスの中で、個からチームへの作業に簡単にシフトできます。

フォーカス・スタジオ (Focus Studio)

The Creative Shift

姿勢:
Gesture®(ジェスチャー)は、Surface®Studioを使用しながらの創造型ワークをする際の様々な姿勢を的確にサポートします。 高さ調節付きAirTouch®(エアタッチ)デスクは、座位から立位へと素早くスムーズに切り替え、身体を動かすことを促します。

プライバシー:
極秘な内容の取り扱いも可能なプライベートスペースで、視覚的な邪魔を最小限にします。 V.I.A.®ウォールは周囲の雑音を軽減し、仕事に没頭できる環境を提供します。

近接性:
AirTouchテーブルは他者とのちょっとしたコラボレーションを可能にします。統合照明が備わったスライド式収納は鞄などを保管し、追加の作業スペースにもなります。

アイディエーション・ハブ(Ideation Hub)

The Creative Shift

姿勢:
スツール高のチェアは身体を動かし易く、パーソナルデバイスの使用から、Surface Hub™を使用したグループコミュニケーションへ素早くシフトできます。

プライバシー:
V.I.A.®ウォールはSurface Hub™を統合し、卓越した音響プライバシーで外部からの雑音を軽減し、遠隔コミュニケーションを快適にします。

近接性:
家具は人が活発に動いたり、熟考したり、他者の意見を聞いたりするという行動を配慮し、自由に動き回れるように配置されています。

デュオ・スタジオ(Duo Studio)

Duo Studio

姿勢:
Ology™ (オロジー)高さ調節デスクでは、座位、立位はもちろん、並んで仕事をしたり、ゆったり座りながらのコラボレーションも容易で、Surface Studioを活用しながら持続して快適に仕事に没頭できます。Umami™(ウマミ)ラウンジはリラックスできる「場」も創出します。

プライバシー:
V.I.A.®ウォールは、注意散漫を防ぎ、極秘な会話も保護できる環境を創出します。 Surface Hub™の「I’m Done」セキュリティ機能は、前のセッションからのすべてのコンテンツを確実に削除し、次のコラボレーションに迅速にシフトできる環境を整えます。

近接性:
テクノロジー、収納、アナログコンテンツ、チームメンバーにも簡単にアクセスできるカジュアルな「場」。Surface Hub™で仕事をレビューするためのシアター形式のインフォーマルな環境も提供します。

レスパイト・ルーム(Respite Room)

The Creative Shift

姿勢:
リラックスした姿勢は、緊張感を和らげ、試行錯誤している時に突然浮かぶ脳の「ユーレカ」状態を導きやすくなります。 また、自席から離れながら活発なブレストができる雰囲気を創出しています。

プライバシー:
V.I.A.®ウォールは、音響的、視覚的プライバシーを提供しながら、脳を休ませ、新たな視点での発想やアイデア生成ができる環境を提供します。

近接性:
Thread®(スレッド)Modular Powerの配電装置は携帯デバイスの充電を容易にします。


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