テキスト・ネック

所要時間 4分

「テキスト・ネックに悩んでいませんか? アームがそれを解決するかもしれません。」

Christine Congdon

予防策としてのチェアアーム

最近、メディアの注目を浴びているのが多くの人を悩ませている「Text Neck=テキスト・ネック」という現代病です。それは首を傾けた姿勢でスマホなどの携帯デバイスを長時間使用していることから起こる首の痛みで、多くの医者が近年、その患者の増加を指摘しています。Steelcaseが世界中、11,000人ものワーカーを対象に実施した最新調査によると、彼らの45%がノートパソコン、タブレット、スマホの3つのデバイス、15%は4つのデバイスを日々使用していることが明らかになりました。今日、人々は頻繁にこうした多くのデバイスを使用しながら、メールやショートメールを打ったり、文書を読んだり、作成したりしながら仕事を日々こなしています。テキスト・ネックは最終的には背骨に負荷を与えるため、首を曲げた状態で長時間デバイスを使用することからくる痛みは深刻だと医者たちは語っています。

このテキスト・ネックを直すにはまずは姿勢を改善することです。 携帯デバイスの使用による悪い姿勢を改善する新たなテクノロジーデバイスも市場に登場しています。ある製品はあまりにも前屈みになるとブザーがなって、姿勢を正すように促すものもあります。しかし、姿勢を改善することは困難を伴います。

「身体は目の動きに追従する」と言うのは人間工学者であるCarl Stuart-Buttle氏です。人間の平均的頭部の重さが4.5kgだとすると、携帯デバイスを見るために頭をもたげると、首の後ろにかかる負荷はさらに増えます。時間が経つにつれて、首の自然なカーブがフラットになり、背中の椎間板や神経、また首にも負荷がかかることから、痛みを引き起こします。頭部を15°の角度で曲げた場合、首にかかる負荷は約12kgで60°の場合にはプラス60kgが加わることになります。つまり、私たちが長時間、複数のデバイスを使って仕事をした場合、それにかかる負荷は私たちの想像以上です。

私はいつ頃首の痛みが始まったかを正確に覚えていませんが、かなりの痛みで涙がでてきた日ははっきりと思い出せます。その時は痛み止めのイブプロフェンを飲んで、軟膏をぬって、首をストレッチして仕事に戻りました。私はSteelcaseでモバイルで仕事をしていますが、今まで自分の作業内容にあわせて最適なチェアを選んできませんでした。

2010年にipadが登場し、仕事でも携帯デバイスが普通に利用されるようになると、Steelcaseの研究員やデザイナーたちはまわりの人々が今までとは異なる姿勢で仕事をしていることに気がついたのです。身体を丸めながら文字入力をしたり、ノートパソコンに覆い被さるようにして仕事をしている姿です。そこで世界中11カ国、2,000名を対象にグローバルに調査を実施した結果、仕事での新たな座り方が9タイプあることが明らかになりました。市場にある既存のチェアはこの携帯デバイスが登場する以前のチェアで、これらの新たな姿勢をサポートしていないのが問題でした。

そこで、私たちのデザイナーが生み出したのが携帯デバイスの使用を考慮し、広範囲にわたる姿勢をサポートする「Gesture」というチェアです。このチェアは360°動くアームが特長で、個々の身体にぴったりあうように調節できるというものです。デバイスを膝にのせるのではなく、肘を上げ、顔の前にデバイスをホールドでき、頭部と目の位置をまっすぐに保つようにアームが身体を支えます。

私は仕事場と自宅でGestureを使用し始め、人間工学的アドバイスをうけて、作業中にはなるべく頻繁に姿勢を変えるように努力しました。首をストレッチし、携帯のメールを読んだり、ipadで文書を見たりする際にはGestureのアームで肘を最適にサポートしました。そして、いつからか、痛みが消えていたのです。ですから、あなたももし、首に痛みを感じていたら、是非、肘をサポートしてみてください。薬や肩のマッサージは決してこの痛みを解決しません。首のことを考えるなら、まずは肘を適切にサポートすること。それにはその肘を支える適切なチェアを選ぶことです。


普段どんな姿勢をとっているか意識してみてください? Steelcaseの グローバル座位姿勢調査からの9タイプの姿勢 のどれかにあてはまるはずです。他の人に比べてどう座っているのかを見るには世界中から集めた姿勢調査の結果の リアルタイムの視覚データ をご覧ください。


Chris Congdon
Christine Congdon(クリスティン・コンドン)はリサーチコミュニケーションのディレクターとして、Steelcaseに在籍し、同社発行の360マガジンの編集にも携わる。昨年10月発刊のハーバードビジネスレビューに掲載された「The Best Collaborative Spaces Also Support Solitude、恊働スペースと個人スペースの絶妙のバランスとは(日本語版記事タイトル)」の共著者でもある。ワークプレイス問題に関して、Fast Company、CNBC、HBRブログなど様々な雑誌に寄稿、Corenet、PopTech、Neoconなどの国際展示会でのスピーカーも務める。連絡先はTwitter (@cscongdon) またはLinkedInまで。