組織文化 + 人材

Steelcaseが設計空間をFordの新カルチャーに

Jim Hackett氏は、FordのCEOに就任後最初のグローバルリーダーシップ会議でSteelcase Eventsに改変を合図する為の空間設計への協力を要請した。

所要時間 6分

Ford Motor CompanyがJim Hackett氏を新しいCEOに任命した時、 広報はそれを 「卓越した指導力」を必要としている組織の「非常時」だと表現した。まさに異例のことだ。今やFordは、自社を車やトラックを作る企業の域をはるかに超えていると表現している。イノベーションと買収によって、商品とサービスを個人やフリートオーナー、国際都市に届けるモビリティ戦略を加速している。Henry Ford氏によって創立されたこの114年の歴史を持つ象徴的企業は今、発明とイノベーションに満ちた根源に従っている。

デジタルトランス フォーメーションが経営方法を便利に進化させて行き、消費者はサービス志向のビジネスモデルを好むようになった。インフラの変化と習慣の変化に対応し、Fordはすぐに市場向けのテストや開発を始め、アイデアとソリューション事業に参入した。


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2017年5月、Jim Hackett氏がFordの新CEOに任命された。「変換の指導者」と呼ばれるHackett氏は、約20 年間のCEO在任中にSteelcaseにデザイン思考を持ち込んだことで有名だ。Hackett氏をFord Global Leadership Teamに紹介し、イノベーション文化を育て始めるため、2日間の会議が企画された。

Ford Global Leadership会議の目標

  • エグゼクティブ・アライメント及びグループ・ディスカッション
    オーディエンスが壇上のプレゼンターの話を聞くという従来型の会議に代わって、300人の出席者に議論への参加を促すシフトを画策する。
  • ヒエラルキーを覆す
    オーディエンスに特別な雰囲気を提供し、オーディエンスも講演者と同じくらい重要であると感じてもらう。
  • 改変を合図する
    これは他のどんな会議とも違い、コミュニケーションが求められる新たな交流の場だ。

Steelcaseでの経験から、Hackett氏は、物理的環境は企業の文化を伝える強力な手段になり得ると知っていた。言葉はある程度までしか届かない。彼のチームは短期間で Steelcase Event Experiences に歩み寄り、仕事を始めた。デザイナー達がHackett氏にとって初めてのGlobal Leadership会議のスペースの構想を開始すると同時に、彼らは、Fordのイベント・マーケティング代理店でクリティカル・パートナーであるImaginationと繋がりを持ち始めた。

Steelcase Teamが再考したありふれた間取りの会議室のスペース。必然的に多くの人が講演者に背中を向けるか、見ようとして首を伸ばさなければならない同じような丸テーブルが並べられたかつてのリーダーシップ・ミーティング・スペース。一段高い舞台と演壇は、誰の声が最も重要視されるかを示唆し、カラーパレットは創造性に欠けていた。

Steelcase Event Experiencesが仕事に取り掛かる前のFord Global Leadership会議スペース

Steelcase Teamが再考したありふれた間取りの会議室のスペース。必然的に多くの人が講演者に背中を向けるか、見ようとして首を伸ばさなければならない同じような丸テーブルが並べられたかつてのリーダーシップ・ミーティング・スペース。一段高い舞台と演壇は、誰の声が最も重要視されるかを示唆し、カラーパレットは創造性に欠けていた。

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Ford Leadership Meetingデザイン

種類が豊富な座席の選択肢は、打ち解けて会話ができる有意義なグループから離れることなく、イベントの最中に出席者に姿勢を変える機会を与える。

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Ford Leadership Meetingデザイン

階段状の座席デザインは、参加者全員からステージがよく見えることを約束する。電源へのアクセス、植物やミントのようなちょっとした気配りやライティングツールなど、それぞれのセッティングがオーディエンスのことを考えてデザインされていると明らかにわかる。

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Ford Leadership Meetingデザイン

カラフルなピロークッション、植物、装飾、ひざ掛けなど、細部にわたるこだわりがスペースに快適さとインスピレーションを加える。

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Ford Leadership Meetingデザイン

青と白のコントラストが象徴的なFordブランドを光り輝かせる。

再考されたイベント

Fordの目標を達成するため、デザイナーは伝統的な環境を活気があり快適で心地よいイベントスペースに生まれ変わらせた。

「人は自分がどこに座るかを選択しコントロールできるなら、自分の職場環境にもっと満足します。私たちは、300人の参加者が2日間の会議中、疲労回復できるように、座り心地が良く楽に姿勢を変えられる席を提供したいのです」とSteelcase Event Experiencesクリエイティブ・ディレクターのTom Condon氏は語った。

スツールとテーブル、タスクチェアとラウンジシーティングのおかげで、観客全員が自分の心地よい姿勢でいられ、全員からステージがよく見えようにライザーと折りたたみ椅子が配置されていた。また、全員がステージの青と白をFord Motor Companyのブランド色に結びつけた。そして、クッションピローやひざ掛けのようなカラフルで素敵な装備品は、誰もが参加する気にさせられる堅苦しくない対話型セッティングであることを示した。

新たな雰囲気

「このスペース故に我々の会議は伝統的なリーダーシップ会議にならず、Ford Motor Companyのリーダーシップを停止できました。私が参加者にミーティングスペースについてどう感じたか尋ねると皆拍手喝采してくれました」とHackett氏は語った。

「皆がスペースに入って来た時の表情を録画しておけばよかったです。これは間違いなく会議の新たな雰囲気を決定づけるものとなりました」とFord CEO主席補佐官のClare Braun氏は述べた。

このスペースのおかげで、観客席にいるチームに、オーディエンスも講演者と同じくらい重要であるとわからせることができた。Ford事務局は、新たなリーダーが新たな秩序を与えたのではなく、新たな方法でチームに参加させることが新たな基調を高めるのに役立ったという見解を述べた。

「我々はSteelcase Teamによって、会議のセッティング、そして指導者とコミュニケーションをとる雰囲気をどのように創り出すかについて開眼し、胸踊る新しい旅に出ました。そしてこれはチームの一人一人がプレゼンターと同じくらい重要だということです」とFord Motor Company広報部長のMark Truby氏は語った。


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