Microsoftとの提携に見る未来の働き方をJim Keane氏が語る
世界中の企業リーダーたちと対話する際の共通した課題は、イノベーションと持続的成長です。その対話の相手の中にMicrosoftのCEOであるSatya Nadella氏がいました。 3年前、私たちは現職に就いたばかりで同じような難題を抱えていました。つまり、効率から持続成長へと大きく舵を切るということでした。このような変換には、経営資源の再配分だけでなく、企業カルチャーや新たな経営方法が不可欠でした。私は経営陣との最初のミーティングで、Microsoftにとっての課題はイノベーションと成長への挑戦であるという彼の言葉を引用しました。彼は真のイノベーションと創造性を生み出していくリーダーとしての役割について独自な視点を持っていました。
後日、私たちはお客様である多くの企業が、私たちと同様、イノベーションと創造性にまつわる難題に直面していることを確信したのです。そこで、異業種でありながらもお互いに協力しあって、この問題に立ち向かうことができないかを検討しはじめたのです。
クリエイティブ・スペース(Creative Spaces)とMicrosoft/Steelcaseのパートナーシップの詳細を見る
本日発表したグローバルレベルのパートナーシップ提携は、イノベーションを加速させる「場」と「テクノロジー」が統合された 「クリエイティブ・スペース = Creative Spaces」 の実現につながっています。ビジネスにおける「創造性」とは、決してデザイナーや商品開発に携わる人々に限定されるものではなく、ビジネスモデルやエクスペリエンスデザイン、企業価値を向上させるためのプロセスへと導くものでもあるため、非常に重要と考えています。創造型ワークとはポストイットを活用しながらのブレストをイメージする人もいる一方、それは発散型発想から収束型発想へと頻繁に移行することが求められます。大人数でのグループワークからひとりでの集中ワークや2人でのペアワークへの素早いシフトです。このダイナミックなプロセスには、極めてモバイルで統合されたデバイスを活用しながら、人々がある状態から次の異なる状態に移行できるようにサポートできる「テクノロジー」と「場」が求められているのです。
過去数週間、私はMicrosoftの最新テクノロジーを学び、Surface HubとSurface Studioなどといったデバイスを活用したスペースの試作に取り組むようチームに指示しています。ユーザーのひとりとして、建築、家具、テクノロジーといった要素がどのように没入型スペースで融合し、アイデアの生成、共有や具現化といった活動をサポートするのかを目の当たりにしています。このプロセスと通して、弊社のデザインチームはMicrosoftのチームと恊働しながら、顧客や建築家、設計デザイナーからのフィードバックをスペースに反映させていくことができます。
今回の Steelcase と Microsoft の恊働によって、新たなインサイトが生まれ、お客様である企業の方々の「創造性」を引き出し、異次元レベルの生産性や競争力を実現できることを願っています。
創業105年を迎えるSteelcaseは世界有数の企業である顧客を抱え、働く人々の可能性を切り開く「場」の創造を目指している企業。Jim Keane氏はその前社長兼CEOで、過去20年間、COOやCFOなどさまざまな重職を経ている。現在、IDEOやDesign Futures Councilなどの企業の取締役にも選任。顧客と対話し、顧客の声を聞くこと、そして、全社レベルで有言実行に導く企業カルチャーの構築に努めている。