働く人を奮い立たせるスペースはオフィスを活性化させる
最近はオフィスから離れて仕事をする人の数も増えている。しかし、かつてオフィスはいずれなくなると予想した人たちはそれが間違いであったことに気づき始めているはずだ。何故なら、企業リーダーたちは、真に価値ある会話やコラボレーションは人々が集い、対面する時に起こることを実感しているからだ。絶え間なく変化する市場に柔軟に対応できる革新的な企業カルチャーを構築することは、イノベーションとアイデア生成に向けて、戦略的ツールとしての職場環境を創ることと大きく関係している。.
Steelcaseのグローバルに広がる研究員たちは、世界17カ国、12,000人以上のワーカーを対象に世界的調査を実施した。その結果をまとめたSteelcaseグローバルレポートでは、約3分の1の驚くべき数のワーカーのエンゲージメントが低いことが明らかになった。企業にとって、新しいアイデアを生み出し、成長に邁進しなければならない中、企業の収益性を左右する従業員エンゲージメントが低いことは問題である。
企業リーダーたちはこの問題に重点を置いているが、その努力が足りないか、問題の一部にしか注力していないかで上手く対処できていない。最近ではオフィス内にゲームやドリンクなどを充実させた冷蔵庫などを設置することも増え、人的ネットワークづくりへの取り組みには努めているが、ワーカーの成果向上に向けての職場環境へのニーズにはまだ関心が低い。働く人を奮い立たせる職場環境には、人々が恊働し、集中し、交流するための様々な「場」が組み入れられている。成果を生み出すオフィスを構築するためには、楽しさと成果が調和して機能する必要があるのだ。
「私はオフィス内にホバーボードやシャッフルボード、炭酸水マシンなどはいらないと考えています。真に必要なのは刺激的で、無駄のない、恊働できる雰囲気づくりです。これは世代に関係なく、ほとんどの人が必要としているものだと私は思います。」とQuartzのMeredith Bennett-Smith氏は述べている。
Bennett-Smith氏は、同僚との井戸端会議がなければこの環境づくりは難しいだろうと語っている。アプリ、インスタントメッセージ、テキストメッセージ、電子メールを介してのコミュニケーション形態は、廊下等での偶発的出会いによる貴重な会話とは決して置き換えられるものではない。そして、多くの企業では、未だ物理的距離をなくすビデオ通話などのテクノロジーを利用していない。顔の表情やボディランゲージは相手を理解するために必要不可欠な要素である。テキストのみのコミュニケーションは誤って解釈されやすく、会話を遮断することも容易である。
Tオフィスとはグループやチームがつながる「場」である。それは顔を見ながらの会話を通して信頼を築くだけでなく、集中や休息、活性化できる機能を持たせることで真に仕事がはかどる「場」になり、働く人々のウェルビーングを身体的、認知的、情緒的側面からサポートすることができる。
人々は今、画一的なオフィスに嫌気がさし始めている。 もっと人同士の交流を促進し、プライバシーのある空間をオフィスに求めているのだ。オフィスのどこで働くかをチョイスできる裁量権をワーカーに与えることが会社への貢献意欲となるエンゲージメントの向上に貢献することが最新調査でも分かっている。プライベート、セミプライベートなスペースを働く「場」としてチョイスできるようになると、集中ワークのためのプライベートスペース、ホワイトボード セミプライベートなスペースを働く「場」としてチョイスできるようになると、集中ワークのためのプライベートスペース、ホワイトボードや情報共有テクノロジーなどのコラボレーションツールを備えたチームルーム、社交的交わりを促すワークカフェなどを選びながら仕事に専念できる生態系のような「場」づくりが可能になる。
「同僚と話すことは私が朝早く起きる理由の1つでもあります。」とBennett-Smith氏は語る。
この調査研究による発見から、設計デザイナーたちは誰もがオフィスで最善を尽くせるようなブレイクアウトスペースを意図的に組み入れようとしている。以下では働く人を奮い立たせるインフォーマルで本物志向のスペースをいくつか紹介している。
働く人を奮い立たせるスペース
世界のエンゲージメントと職場環境実態に関する新たな調査を実施
Steelcaseの最新調査で世界17カ国の3分の1以上のワーカーのエンゲージメントが低いことが明らかになりました。Steelcaseグローバルレポートはグローバル市場調査会社であるIpsos社と提携し、エンゲージメントと職場環境の相関関係を探った初の世界的調査です。