ただ座っていないこと: 職場で元気を回復する3つの方法
あなたは1日の内、どのくらい座って仕事をしていますか?
ノートパソコン、携帯、ビデオ会議などの利用で、人々はますます自席を離れて仕事をすることが多くなった。しかし、座りっぱなしというワークスタイルは変わっていないのが現状だ。
オフィスから離れて仕事をすることは必ずしもすべての業務に適しているわけではない。ネット環境もよくないことも多く、時に職場での人間関係を希薄にし、チーム力を弱めることになる。
The Steelcase Global Report, Steelcaseが世界17カ国で実施した最新の世界的調査によると、モバイル化が進んだ国々においても、社員は多くの時間をオフィスで過ごしていることが分かっている。
中国とインドでは、企業の50%以上は社員にノートバソコンや携帯を支給している。しかしながら、中国では、毎日、遠隔から仕事をするのはわずか7%で、オフィス以外で仕事をしたことがないワーカーの比率は24%に及ぶ。インドも同様で、オフィス以外で仕事をしたことがないワーカーの比率は25%で、その多くは携帯デバイスを持ちながらもオフィスに出社する必要があると感じている。そして、多くのワーカーは1日を座りっぱなしで過ごしている。
デスクで多くの時間を過ごすことは身体にも悪影響を及ぼすことになる。ワシントンポスト誌の調査報告書によると、平均的ワーカーは1日10時間座っているという。もちろん、座ること抜きでは考えられない。「座ること」はモノを書く、集中するなど高い認知能力を要する活動には適しているからだ。
問題は座りすぎるということである。電話や食事で座る。通勤中に車や電車で座る、自宅でくつろいでまた座るという具合である。専門家によると、1日少なくとも2時間は立つことが必要であり、できれば4時間が理想であるという。それは身体的な健康はもちろんのことながら、精神的にもフレッシュできるのだ。
作業を中断せずに姿勢を頻繁に変える仕掛けをつくることで、働く「場」は1日を通して、ワーカーが立ったり、移動したりしながら、元気を回復させる「場」として機能するようになる。今回、Steelcaseのデザイナーたちは、まさに1日を通して「身体を動かすこと」を助長する製品として、Naviを開発している。そして、それは下記の3つの方法で達成されるという。
作業を中断せずに姿勢を頻繁に変える仕掛けをつくることで、働く「場」は1日を通して、ワーカーが立ったり、移動したりしながら、元気を回復させる「場」として機能するようになる。
「座る」と「立つ」を交互に
多くの研究機関が長く座る働き方に警鐘を鳴らしている。まず、これは「座る」、「立つ」のどちらがいいという問題ではない。どちらかに極端に偏らないということである。1日を通して、様々な姿勢を変えながら仕事ができる体制を整えることが重要で、それはイコール、ワーカーのウェルビーングにつながる。
新発売のNavi TeamIsland(ナビ・チームアイランド)は通常より高く座る「高座位」を提案している。床上げ式のカーペット敷きフットステップは人間工学的観点からも背中や足をしっかり支え、快適に作業を遂行できる。身体への負担をかけずに立ち上がり、立ち寄った人とも目線を合わせながら自然に会話ができる。
動きながらの仕事がチームを強くする
Steelcaseの最新の世界的調査によると、仕事に最適な場所を選びながら仕事を出来るワーカーがもっともエンゲージメントが高いことが分かった。今日の仕事には集中やコラボレーション、休息や交流、学習といった多くの要素が求められている。もはや、今までのような単一の「場」ではこれらの多様なニーズに対応できるわけがない。オフィスの中で社員が多彩なスペースを選択できるようになると、身体を動かしながら、より精力的に仕事をこなすことが可能になるのだ。
Navi TeamIslandのユニークなトラピゾイドレイアウトは、限られた狭いスペースでも、メンバーが即座に集まってブレストしたり、チームとしての意思決定プロセスを早める工夫が施されている。社員はオフィス中を自由に動きながら仕事をし、チーム用ベンチではすぐに集い、自席に戻って作業を続行するといった作業フローがよりスムーズになり、認知的ウェルビーングの向上も期待できる。Naviの止まり木のようなポディウムはポールハンガーのように収納として、また、立ち話スポットとしてどこでもコラボレーションに役立つアイテムだ。
バランスよく姿勢を変える
長時間座る、または立ちっぱなしという極端な行為はむしろワーカーの活動を狭め、健康にも悪影響を及ぼす。米国人間工学会(HFES)は、「座る」と「立つ」を頻繁に変えることで血流や代謝が良くなり健康になるとも結論づけている。ラウンジに座るのも同様。仕事でのコラボレーションやカジュアルなコミュニケーションが増えるにつれ、オフィス内にラウンジやカジュアルなスペースを設置し、多様な姿勢を支える環境を整備することが極めて重要になってきている。コラボレーション用チェアもこの状況を受け、「リクライニングする」、「立つ」、「腰掛ける」といった様々な姿勢をサポートするために開発されている。テーブルを囲んで、また、リラックスできる空間で座って仕事をするなど、オフィスでの働く「場」の選択肢が多いこと、多くの姿勢をとれることがこれからのオフィス環境の課題になりそうだ。
Navi TeamIslandは限られた狭いスペースでも、「座る」、「立つ」、「腰掛ける」など、マルチな姿勢で仕事ができるように設計されている。島型ベンチの端での立ちながらのミーティングや止まり木のようなポディウムは間仕切りとしてだけでなく、カジュアルな立ち話スポットとしても機能する。
このような高いスペース効率と多機能性を提供するスペースは、社員の身体的、ウェルビーングを助長する。そして、「座る」、「立つ」、「歩く」という行為をバランスよく仕事姿勢に組み入れることで、社員は健康的に快適に、仕事に最善をつくせることになる。