Steelcaseは、ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公正性)、インクルージョン(包含性)を包括的な経営戦略の重要要素として位置づけています。個人個人が他者を認め、互いに最大限に能力を発揮し輝けるような環境づくりにおいて全従業員が重要な役割を担っていると考えます。
概要
取り組み
Steelcaseは、1世紀以上にもわたり、その意思決定や企業文化の基盤として「正しいことを正しく行う」という経営哲学を組織の価値観として浸透させてきました。そのひとつが尊厳と敬意をもって人と接するということです。
一人ひとりの個性が組織に価値をもたらし、互いに交わることで個々の秘めたる潜在的能力を最大限に引き出すことができるものと考えています。
ダイバーシティ(Diversity多様性)、エクイティ(Equity公正性)、インクルージョン(Inclusion包含性)を企業存在意義のベースとなる包括的な経営戦略の重要要素として位置づけています。2025年に向けてDEIをさらに推進するよう取り組んでいます。
目標
コミュニティを反映する多様なチームづくり
多様性をより強固にするための人材登用&管理システムを再構築します。
公平な開発機会を確保する
少数派の人材の能力を高め、全員で組織力を高めようとするリーダーシップの採用と昇進戦略を採用し、根拠に基づく意思決定プロセスでより多様な人材を育成します。
インクルージョン文化を醸成する
インクルージョンとデザインを学ぶ機会を組織内に浸透させます。
多様化するサプライチェーンを有効活用する
南米アメリカでのサプライヤーの多様性を推進するためにその10%を投資します。
DEIを共通目標として連携する
組織横断的チームを結成し、販売代理店の取り組みをさらに推進するツールや実用的な実施案を提案します。販売代理店とSteelcaseの共通プラットフォームを開発し、継続的な交流のために対面イベントを実施します。
当社の注力課題
従業員
DEIは、従業員の働き方や組織文化の中に浸透しなければなりません。当社では、経営幹部と従業員に向けてあらゆる人を受容する行動規範や社会的学習、説明責任を学ぶ機会を提供しています。新たに設定したグローバルDEIチャンピオンプログラムを実施することで、各地域でDEIに向けての行動変容を推進しています。
また、新たなツールを活用しながら多様性を受容する人材登用戦略システムを再構築しました。多様性への取り組みと組み合わせながら、地域連携、学生向けの求人やインターン採用を強化し、包括的な人材戦略で必要な人材を安定的に生み出し続ける仕組みを確立しています。
サプライヤー
1991年以来、Steelcaseサプライヤーダイバーシティプログラムを導入し、 マイノリティや女性、退役軍人などが経営する米国企業を調達プロセスに統合することに重点を置いてきました。当社のサプライヤーの多様性は、誠実さと信頼関係を構築することによって事業の成長、発展、維持できるものと考えています。
サプライヤーの多様性は、市場の状況に合わせて迅速に対応でき、お客様の多様性の目標とより緊密に連携することにもつながります。当社では、報告書(インフラと支出)の作成、コミュニケーションやネットワーキングの重視、人材開発やメンター制度などに重点を置いています。
地域コミュニティ
誰もが質の高い教育や健全な環境を受けられる環境があってこそ地域コミュニティが繁栄します。よって地域コミュニティにおける質の高い教育への投資や将来の有能な働き手のためのスキル向上支援は極めて有効であると考えます。新たなアイデアを既存のシステムに転換できるようにするためには、「思考する、創造する、共有する」といった一連の創造プロセスを通して、暮らし、働く地域コミュニティと連携しながら共に創り上げることが鍵になります。
Steelcaseは、世の中の役に立つように事業活動をすることが企業の存続につながり、すべての人が共有できる未来をカタチづくるものと信じています。その中心にあるのは常に「人間」であり、影響力のある組織と提携することでより多くの人々が潜在能力を最大限に発揮できるようになります。
販売代理店
Steelcaseの販売代理店は、意義ある変化を目指すDEIへの道のりに向けて共に取り組んでいます。そして、その支援として確実にその取り組みを前進させるための包括的ロードマップとツールボックスを開発しています。その中には人材登用、専門的スキルの開発、組織文化の改善など幅広い項目でのツールが含まれています。
地域コミュニティとの関わりを促し、DEIを共通目的として連携し、問題を解決する社会イノベーションに向けて互いに取り組むことを目指しています。
ビジネスインクルージョングループ
男女共同参画ネットワーク:女性のキャリア開発や昇進の機会をサポートする。
個人の尊厳:LGBTQの多様性を尊重し、対話や活動を通じて意識を高める。
働く親:課題に対応した学ぶ機会の充実とつながるための機会を提供する。
若いプロフェッショナル:人間関係の構築、個としての成長、専門能力の開発の機会を提供する。
影響を及ぼす領域
根拠に基づく人材登用
Steelcaseは、求人要項に適した候補者を登用し、均等な機会を提供することに取り組んでいます。この実現に向けて、重要な能力ごとに仕事内容を分析およびグループ化し、候補者の能力を最適に測定または推測できる評価ツールを活用しています。
勘や経験だけに頼るのではなく、ツールやデータを活用した根拠に基づく科学的な人材登用を増やしています。
無意識の偏見を学ぶ
礼儀正しさは仕事の成果に直結します。Steelcaseでは、礼節に関するトレーニングを重んじています。ある調査では、礼節あるコミュニケーションスキルを身につけた多様な人材からなるチームは、どのチームよりも優れたパフォーマンスを発揮することが報告されています。しかし、文化的背景の異なる多様な人材の中では、異なる行動や価値観から偏見が露呈することがあります。
Steelcaseは、世界中の拠点で礼節に関するトレーニングを展開し、異なる規範を学びながら職場での偏見や非難を減らし、イノベーション創出に向けて皆が気持ちよく協働できる環境づくりに努めています。
Steelcaseは、1世紀以上にもわたり、尊厳と敬意を持って接する、誠実に行動するなどを企業の行動指針として定めて事業を展開してきました。私たちの使命は、人間の隠れたる可能性を引き出すことです。そのためには社内はもちろん、事業を展開する地域社会における多様性や公平性、包含性を改善するという説明責任も含まれると考えます。
正しいことを行う
ヒューマン・ライツ・キャンペーン財団の企業平等指数で満点の100ポイントを獲得し、米国のLGBTQにとって「最も働きやすい職場」の一社に選出され、過去9年のうち8年間でトップスコアを獲得しています。
存在意義重視の企業経営
Steelcaseは、多様性と包含性、尊厳と敬意を人材育成の柱に位置づけ、米国の主要企業が名を連ねるビジネスラウンドテーブルの企業統治に関する声明にも署名をしています。その声明には、従業員に公正な報酬と適切な福利厚生を与え、劇的に変化する社会に対応するためのスキルの開発や訓練の提供も含まれています。